試合前
日も陰り、特徴的なアーチをかけるメインスタンドとバックスタンド上部の照明灯に、明かりが点された広島ビッグアーチ。AFCチャンピオンズリーグ2010開催の影響で順延となっていたJ1リーグ第4節:サンフレッチェ広島戦がアウェイにて行われる。
水曜日、アウェイ広島での開催ながらも、アウェイ側サポーターゾーンには約100人のグランパスサポーターが駆けつけたようだ。そのサポーターの歓声が沸く中、選手達がウォーミングアップのためにピッチへと姿を現した。
今日のグランパス、ディフェンスラインでは増川に代わり千代反田が、中盤ではダニルソンが3月に行われたナビスコカップ:FC東京戦以来のスターティングメンバーに名を連ねる。そしてフォワードでは、腰に痛みを訴えたケネディに代わり、巻が今シーズン初先発となる。これまで、出場機会が少ないながらも、常にベンチで大声を上げチームを盛り上げていたムードメーカーの爆発に期待したい。
ピッチ上でウォーミングアップを行う選手達。今週は水曜日にアウェイ広島、そして週末の日曜日には大阪とアウェイでのゲームが続くが、まずは目の前に試合に勝利するため、しっかりと集中しているようだ。
今シーズン、ここまで唯一公式戦全てに先発出場している金崎だが、今日は大分トリニータ所属時のチームメイトである広島GK西川との対戦を楽しみにしているようであり、その対決にも注目したい。
前半
ピッチ中央にフェアプレイフラッグが掲げられ、両チームのサポーターによる歌声が響く広島ビッグアーチ。キックオフ直前の緊張感が漂う中、両チームのスターティングメンバーがピッチへと姿を現した。
今日の名古屋、スターティングメンバーはゴールキーパーに楢崎。ディフェンスラインは右から田中、闘莉王、千代反田、阿部の4人。小川、ダニルソン、ブルザノビッチの3人が中盤に並び金崎、マギヌンのウィング、そして怪我のケネディに代わり先発出場となる巻が相手ゴール前中央で構える、4-3-3のシステムで試合を始める。
前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った名古屋に対し、広島ボールでキックオフ。
1分、ハーフライン付近でマギヌンが倒され、フリーキック。これを素早くリスタートし、右へと展開。しかし、ここで小川が倒され、再度フリーキックを得る。
2分、相手陣内右、約40mからのフリーキック。これを小川が、広島ゴール前に集まる密集へと蹴るが、ボールはクリアされてしまう。
4分、広島ディフェンスラインの槙野が一気に名古屋ゴール前へと縦パスを入れるが、ここは楢崎が飛び出しボールをキャッチする。
5分、広島陣内左寄りで得たフリーキック。マギヌンから中央のブルザノビッチへと流し、再度、前へ上がるマギヌンへ渡る。ここから左足で広島ゴール前へとクロスを上げるが、相手ディフェンスに頭でクリアされる。
7分、名古屋陣内で横パスをカットされると、そのまま広島・森崎にミドルシュートを打たれるが、これは枠の左へと外れる。
8分、ハーフライン付近でボールを得た広島。縦への速いパスから広島・佐藤がペナルティエリア内へ抜け出すが、千代反田が対応し、ボールはゴールラインを割る。
10分、広島・山岸が名古屋陣内右サイドから中央へとドリブル。そこから逆サイドへのチェンジを狙うが、このボールは高く、タッチラインを割る。
11分、ハーフライン付近から、阿部と闘莉王が縦へのワンツーパスでサイド突破を狙うが、前線へと上がる阿部が相手ディフェンスに体を合わせられ、ボールはゴールラインを割る。
13分、ハーフラインまで上がったディフェンスと中盤で細かくパスを回す名古屋。闘莉王から前線へ上がる阿部へパスを狙うが、これはサイドラインを割る。
14分、ダニルソンからのパスを右で受けた金崎。そのままドリブルで中央へと入り、左足でミドルシュートを狙う。しかし、これは相手ディフェンスに当たり、跳ね返されてしまう。
静かな立ち上がりとなった序盤。両チームともここまでシュートは1本ずつだが、名古屋としてはパスミスから相手のカウンターを受けたシーンも見られただけに、集中して戦いたい。
17分、ハーフライン付近でボールを得た広島。そこからドリブルで持ち上がった広島・服部がミドルシュートを狙うが、これも枠の左へと外れる。
19分、ハーフライン付近でボールを持った闘莉王が、相手ゴール前へ縦パスを入れる。これを巻が全力で追うが、ボールはゴールラインを割ってしまう。
20分、ブルザノビッチとのワンツーで中央突破を狙った金崎が倒され、広島ゴール前左、30m強の位置でフリーキックを得る。
21分、このフリーキックを金崎が右足で直接狙うが、強いボールでのシュートは相手の壁に当たり、跳ね返されてしまう。
22分、名古屋ペナルティエリア前のワンツーから広島・山崎に抜け出されフリーでシュートを打たれるが、楢崎が反応して弾き、さらにルーズとなったボールは闘莉王がクリアする。危ないシーンだった。
24分、阿部、ブルザノビッチ、金崎と繋ぎ、左サイドから仕掛ける名古屋。ボールを持ち替えた金崎が右足でゴール前へクロスを狙うが、これは相手ディフェンスに当たり、クリアされてしまう。
25分、名古屋右からのコーナーキック。マギヌンが左足で蹴ったボールは大きな弧を描くが、広島・西川がしっかりとキャッチ。
26分、中央でボールを奪ったダニルソンからブルザノビッチへ。さらに右サイドを上がるマギヌンへと繋ぎ、中央を駆け上がって来た小川へのパスからシュートを放つが、これは広島・西川の正面を突き、跳ね返されてしまう。
29分、自陣でのパスをカットされた名古屋。そこから前を向く広島・佐藤をダニルソンが倒し、名古屋ゴール前正面、約28mの位置でフリーキックを与える。
30分、このフリーキックを広島・森崎が左足でカーブをかけて狙うが、ボールは枠の左へと外れる。
試合は依然として、0-0の状況が続く。しかしこの時間帯、パスミスから何度か危ないシーンを作られた名古屋。シュート数でも相手に上回られ、我慢の時間が続く。
32分、広島陣内ハーフライン付近でフリーキックを得た名古屋。細かく繋ぎ左の小川へと通すが、ここで相手選手と交錯し、ファールを取られてしまう。
34分、名古屋陣内での細かな繋ぎから、広島が縦へのパスでペナルティエリア侵入を狙うが、このボールはそのままゴールラインを割る。
35分、広島・右からの攻撃。名古屋陣内へ入ったところで左へサイドチェンジを狙うが、このボールは強く、タッチラインを割る。
36分、名古屋左からのコーナーキック。小川が右足でゴール前へ上げるが、ここはニアサイドで相手ディフェンスにクリアされてしまう。
38分、広島陣内でボールを受けたマギヌン。後ろから寄せる広島・佐藤に倒されたように見えたが、防御の際に肘が当たったため逆にファールを取られ、イエローカードを受ける。
39分、名古屋陣内でボールを回す広島。ゴール前中央30m強の位置でボールを受けた広島・槙野が強烈なミドルシュート。これが枠を捉えるが、楢崎がしっかりと反応し、ボールを外へと弾き出す。
40分、千代反田の裏へのパスから広島・佐藤が抜け出すが、闘莉王が対応し、ボールを奪う。
41分、名古屋左からのコーナーキック。マギヌンが左足で蹴ったボールは、広島ディフェンスがクリア。
42分、名古屋ペナルティエリア内でボールを受けた広島・佐藤。角度の無い所から右足で狙うが、阿部が体でボールをクリア。広島のコーナーキックとなる。
43分、広島右からのコーナーキック。ショートコーナーで細かく繋ぎ、最後は広島・森崎がゴール前へ上げるが、ここはディフェンスが頭でクリア。
44分、阿部からのアーリークロスに巻が頭で狙うが、飛び出した広島・西川にクリアされてしまう。
45分、右サイドから名古屋ゴール前へ侵入した広島・山岸に強烈なシュートを打たれるが、これも楢崎が弾き出す。
(ロスタイム表示:2分)
ロスタイム1、名古屋、右からのクロス。これにゴール前で巻、マギヌンの2人が飛び込むが、手前に入った相手キーパーにクリアされてしまう。
ロスタイム2、左サイドから金崎がドリブルで仕掛けるが、相手ディフェンスに体を合わせられ、ボールはゴールラインを割る。
そしてここで前半終了。
ボールポゼッションでは五分ながら、シュート数、決定機ともに上回られた名古屋。アウェイでの難しいゲームだが、後半に向け修正を施し、反撃に期待したい。
後半
左にエンドを替えた後半、名古屋ボールでキックオフ。
1分、中央からダニルソンがドリブルで仕掛けるが、相手2人に囲まれボールを失う。すると、ここから広島がカウンター。右への展開から名古屋ゴール前へ、アーリクロスを上げるが、これは闘莉王がクリア。
2分、広島右からのコーナーキック。森崎が左足で蹴ったボールはディフェンスがクリア。
3分、楢崎からのゴールキックを巻が頭で前へと流す。この流れから金崎が抜け出そうとするが、ボールは相手ディフェンスにクリアされてしまう。
4分、相手陣内へ持ち上がった千代反田からのパス。これをブルザノビッチがダイレクトで捌き、前線の巻へと送るが、体の逆をついてしまいボールはクリアされる。
6分、右サイドを上がった田中から広島ゴール前へクロスが上がる。このボールを巻とブルザノビッチが狙うが、ボールは相手ディフェンスに当たりコーナーキックに。名古屋左からのコーナーキック。マギヌンが蹴ったボールを闘莉王が落とし、ダニルソンへと繋ぐが、シュートへは持ち込めずクリアされてしまう。
8分、右サイド高い位置でボールを受けた金崎。その外を上がる田中をおとりに、ゴール前へ速いクロスを上げる。このボールを巻がニアサイドで頭で合わせるが、ボールはクロスバーを越える。
10分、広島自陣からのロングパスは闘莉王が頭でクリアする。
11分、闘莉王からの短いパスを受けたブルザノビッチ。そこから前を向き、右サイドを上がる金崎の前へスルーパスを狙うが、これはトラップが長く、ボールはゴールラインを割ってしまう。
12分、名古屋陣内でのスルーパスから広島・佐藤がペナルティエリアへ侵入するが、闘莉王がしっかりとボールを狙ったスライディングでクリア。
13分、右サイドでボールを受けた金崎。シザースフェイントをはさみ、左足でゴール前の巻を狙うが、相ティフェンスにクリアされてしまう。
14分、広島・山岸からペナルティエリアへスルーパスを狙われるが、楢崎が対応、ボールをキャッチ。
試合は0-0の状況が続く。キックオフから降り始めた細かな雨も、この時間には上がった。
16分、名古屋1人目交代:ダニルソン→中村
18分、名古屋ペナルティエリア内で田中が倒され、フリーキック。これを楢崎が大きく蹴り、巻が頭で流すが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。
19分、中村からのパスを右で受けた金崎。ゴール前へクロスを上げるが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。
20分、名古屋陣内で阿部が倒され、フリーキック。楢崎が蹴ったボールは相手ペナルティエリアへと抜け、小川が左からボールを追うが、広島・西川にキャッチされてしまう。
22分、中央でボールを受けたマギヌンから前線へのパスは、相手に当たり、コーナーキックに。これをショートコーナーで繋ぎ、右へと展開。しかし、田中へのボールは合わず、タッチラインを割ってしまう。
23分、広島中盤から左の佐藤へロングパス。これを広島・佐藤が絶妙なトラップでコントロールするが、戻った千代反田がボールをクリア。
24分、右サイドの金崎から中央へクロス。これが相手ディフェンスに当たり、跳ね返りをマギヌンが狙うが、これも相手に当たりコーナーキックとなる。右からのコーナーキックは、中央で両チームの選手が交錯し倒れるが、ボールはそのままファーサイドへと流れてしまう。
26分、名古屋陣内ハーフライン付近で中村が相手を後ろから倒し、イエローカードを受ける。
広島1人目交代:高柳→李
27分、右サイドから金崎が、ドリブル相手2人の間を抜け、中央の中村へ。さらに左の阿部へと渡り、ゴール前へクロスを上げるが、広島ディフェンスがクリア。
28分、闘莉王からのロングボールを、右サイドで金崎が競り合うが、ここはファールを取られる。
29分、左サイドでボールを受けた小川。ドリブルから中央へのクロスは、相手ディフェンスに当たり、コーナーキックに。
名古屋2人目交代:ブルザノビッチ→吉村
名古屋左からのコーナーキックは、ゴール前の混戦で名古屋側のファールを取られる。
依然として0-0のスコアが続く。昨シーズンも2試合戦い、180分無得点だった両チームの対戦、ここで決着をつけたい。
31分、広島ゴール前でワンツーからの抜け出しを狙った闘莉王が倒され、ゴール前正面約25mの位置でフリーキックを得る。
33分、このフリーキック、マギヌンが左足でカーブをかけて直接狙うが、ボールはクロスバーを越える。
34分、マギヌン、金崎、田中と渡って右サイドから仕掛ける名古屋。田中からゴール前マイナス方向の低いクロス。これに中村が右足で飛び込んで合わせるが、このシュートはクロスバーに当たり外へと弾かれてしまう。
36分、名古屋陣内ハーフライン付近で、マギヌンが相手のパスをカット。中村へと繋ぎ、金崎へスルーパスを狙うが、ボールは相手ディフェンスにクリアされてしまう。
広島2人目交代:山岸→石川
37分、名古屋3人目交代:小川→杉本
ストイコビッチ監督は最後の交代枠で、小川に代え、杉本を投入。後半からポジションを変えていたマギヌンをそのまま中盤に、スピードのある杉本を右ウィングに入れ得点を狙う。
38分、金崎が左から仕掛けコーナーキック。マギヌンが蹴ったボールは、相手ディフェンスにクリアされてしまう。
39分、名古屋右からのクロスは広島ディフェンスが頭でクリア。名古屋左からのコーナーキック。これをゴール前ファーサイドで闘莉王が頭で合わせるが、ボールはクロスバーを越える。
40分、左サイドから阿部、マギヌンで仕掛ける名古屋。中へ入った阿部に対し、マギヌンがリターンパスを狙うが、このボールは合わず相手ディフェンスにクリアされてしまう。
42分、名古屋左からのコーナーキック。マギヌンが左足で蹴ったボールは、相手キーパーがキャッチ。
【失点】
43分、名古屋ゴール前でのパス回しから、広島・佐藤がエリア内左へ抜け出す。角度の無い所から楢崎の脇を通すシュートで広島がゴールを決めた。
45分、広島3人目交代:山崎→桑田
(ロスタイム表示:4分)
ロスタイム1、右サイドマギヌンからのクロスをゴール前に上がった闘莉王が頭で狙うが、相手キーパーにクリアされてしまう。
ロスタイム2、広島ディフェンスラインからのロングボールを田中が競り合い、名古屋陣内左でフリーキックを与える。これを広島がトリックプレーでサイドから狙うが、ボールはゴールラインを割る。
ロスタイム3、広島ゴール前右へ流れた巻から杉本へ戻したボール。これを杉本がゴール前へ右足で上げるが、相手キーパーにクリアされる。
ロスタイム4、名古屋右からのクロスを巻が頭で流し、ファーサイドの闘莉王が頭で合わせるが、これは枠の左へ外れる。
ロスタイム5、右サイドを上がった田中からのクロス。ゴール前中央で両チームの選手が交錯、ボールはゴールネットを揺らすが、ファールの判定となりゴールは取り消される。
そしてここで試合終了。
後半に入ってから試合を組み立て、ポゼッション、シュート数共に盛り返した名古屋だったが、広島のエース・佐藤に決められたゴールで0-1での敗戦となってしまった。
試合終了後記者会見
今日はフィフティフィフティのゲームだったと思います。我々にも広島にも良い時間帯がありました。中村直志のゴールデンチャンスも有りましたが決めきれず、その代償を払う形になったと思います。決めなければやられてしまう、我々にとっても一つのレッスンになったと思います。
試合のラスト5分で失点をしてしまうことが多いのですが、理由はどのような事でしょうか?
サッカーですので、なぜかと言われても答えは分かりません。答えが分かっていたら先に対策をたてます。そのようなこともサッカーでは起こり得ると思います。後半に吉村が入ってリフレッシュし、プレーも良かったと思います。チャンスも作りましたが得点だけがありませんでした。
後半は巻き返す時間があった後、広島に攻め入られる時間帯がありました。どのように分析され、どのように改善されますか?
広島の戦い方は分かっていました。カウンターアタックを狙って佐藤が脅威であるということ。我々は88分までゲームをコントロールしていたと思います。得点のところで集中力を見せなければならなかったと思いますし、先制点が勝者を分けると思っていました。それは不幸にも広島に行ってしまいました。後悔というか、このゲームから得た利益はありませんでした。今後も自信を失わずに、今夜のことは一つのレッスンとして学び、我々のインテリジェントを使ったサッカーを続けて行きたいと思います。
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