2010Jリーグヤマザキナビスコカップ・予選リーグ第1節:FC東京vs名古屋グランパス

最終更新日時

2010/04/01 15:08

AWAY GAME

国立競技場 3/31(水) 19:00キックオフ

試合前

日も沈み、バックススタンドの巨大な照明灯4本に明かりが灯った東京・国立競技場。グランパスにとってはアウェイとなるゲームで、2010年のJリーグヤマザキナビスコカップが開幕となる。

AFCチャンピオンズリーグ出場のため予選を免除された昨年を挟み、2年ぶりとなる予選リーグ。初戦の相手は昨年の同カップ王者・FC東京。昨年の決勝トーナメント初戦で対戦したグランパスが敗れた因縁と相手とのリベンジマッチとなる。

リーグ戦で出場機会の少ない選手達にもチャンスとなる今日の試合、ディフェンスラインではここまでリーグ3試合スターティングメンバーに名を連ねた増川に代わり、闘莉王と共に今シーズンから加わった千代反田が入る事となった。アルビレックス新潟に所属した昨季はリーグ戦33試合に出場するなど、チームの柱として闘った選手であり、今日もグランパスのディフェンスラインでの力強い仕事に期待したい。

そして中盤ではダニルソンが初先発。3人で構成する中盤の真ん中、少し下がったアンカーの位置で起用されるのか、それとも先日の磐田戦同様に中村がその位置に入り、攻撃的なポジションを任せられる事になるのか興味深い。

ピッチ上では細かなパス繋ぎなどで体を解した選手達が、コート半分全体に広がってシュート練習やワンツーでのパス交換などコンビネーションを高めている。玉田に代わり、3トップのウィング的な位置に入るマギヌンも、特有の明るさで試合前のチームを盛り上げている。今日は彼のチャンスメイクと、高い決定力にも期待したい。

前半

FC東京サポーターによる"You'll never walk alone"の合唱も終わった国立競技場。ホームFC東京サポーターとアウェイエリアの一角を赤く染めるグランパスサポーターの声援が交錯するスタジアムへ、22人の選手達が姿を現した。

今日の名古屋、ゴールキーパーは西村。ディフェンスラインは右から田中、闘莉王、千代反田、阿部の4人。中村、ブルザノビッチ、ダニルソンの3人で中盤を構成し、マギヌン、金崎の両ウィングとゴール前中央にケネディが構える4-4-3のシステムで試合を始める。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った名古屋ボールでキックオフ。

開始早々ボールを奪った東京。縦への浮きパスから石川が抜け出そうとするが、対応した阿部がボールをクリア。
1分、中村とのパス交換で右サイドを上がった田中がゴール前へクロスを上げる。これをケネディが頭で流し、ファーサイドのマギヌンへと渡るが、相手ディフェンス2人に囲まれ、ボールを失ってしまう。
3分、相手陣内右サイド、約40mの位置でFKを得た名古屋。ゴール前へのボールに闘莉王が頭で飛び込むが、僅かに届かず相手キーパーがキャッチ。
4分、相手ペナルティエリア内でボールを奪ったケネディ。一旦サイドへと渡し、フォローに上がった田中がドリブルで仕掛けるが、ボールはサイドラインを割ってしまう。
5分、東京中盤の羽生へプレスをかけたブルザノビッチがボールを奪うが、フォローに入ったケネディとは呼吸が合わず、ボールを失う。
6分、相手エリア内でボールを受けたマギヌンがシュートを狙うが、これはコーナーキック。右からのコーナーキック。マギヌンが蹴ったボールをファーサイドのケネディが頭で中央へと折り返し、このボールを闘莉王が狙う。しかし、相手ディフェンスが僅かに早く、ボールをクリアされてしまう。
7分、左サイドを攻めた金崎がゴール前へ低く速いクロスを送る。これに中村が飛び込むが、合わせる事が出来ず相手キーパーがキャッチ。
8分、中盤からのパスをゴールを背にしたケネディが胸で落とし、ブルザノビッチがダイレクトボレーで相手ゴールへと突き刺す。しかし、ケネディのポストプレーがハンドの判定となり、ゴールならず。
10分、マギヌンからのボールを右サイドで受けた中村。1人を引きつけ、フォローの田中へと渡し、ゴール前へとアーリークロスを狙うが、これは相手キーパーがキャッチ。
12分、右寄りでボールを持ったダニルソンから、左の金崎へと大きなサイドチェンジ。これを受けた金崎がヘディングでボールをコントロールし、相手ディフェンスの裏を狙うが、ボールはゴールラインを割ってしまう。
13分、名古屋ゴール前でボールを持った東京・鈴木。エリア手前正面、約30mの位置からミドルシュートを狙うが、これは枠の右へ。マークが緩くなり打たせたシュートだけに、危ないシーンだった。
14分、東京陣内で得たFK。ブルザノビッチが蹴ったボールは相手に当たり左へ流れるが、これを拾った阿部がドリブルで1人交わし、中央へクロス。相手ディフェンスに当たったボールにダニルソンが詰め、右足でシュートを放つが、これはクロスバーを大きく越えてしまう。

開始からここまで、ボールポゼッション、チャンスの数でも相手を大きく上回る名古屋。試合を優位に進める時間帯に先取点が欲しい。

17分、左サイドでボールを受けた阿部。相手ディフェンスが寄せてこない状況に左足でシュートを狙うが、これは力み過ぎたのか枠を大きく外れる。
18分、闘莉王からの縦パスを中盤で受けたダニルソン。ダイレクトで左のマギヌンと繋ぎ、敵陣への突破を狙うが、パスのタイミングが合わずボールを失う。
19分、名古屋ペナルティエリア内右でボールを受けた東京・羽生。そのまま左足でシュートを打つが、これは左のゴールポストに当たり跳ね返る。名古屋にとっては危ないシーンだった。
20分、自陣中央でボールを受けたケネディから、右を上がる中村へ展開を狙うが、これはボールがサイドラインを割ってしまう。
21分、東京陣内中央を持ち上がったブルザノビッチ。一瞬のタメから左のマギヌンへとスルーパスを狙うが、これは相手選手に当たりボールを失う。
22分、名古屋陣内ゴール前右寄りでボールを受けた東京・平山に右足でミドルシュートを打たれるが、これはポストの左へと外れる。
24分、田中からのボールを受けた中央の中村。僅かなタメから左を上がるマギヌンへのパスを狙うが、これも相手ディフェンスに当たりボールを失ってしまう。
25分、右サイドを東京・中村にドリブル突破されるが、ペナルティエリア手前まで戻ったダニルソンが滑り込み、シュートを打たせずボールを奪う。
26分、左サイドを東京・石川に突破されると、そのままゴール前へクロス。これをファーサイドへ上がった東京・中村にヘディングで合わせられるが、西村が反応し、クリア。さらにボールを繋いだ東京。ゴール前右寄りから東京・石川にシュートを打たれるが、これはクロスバーを越える。
27分、東京陣内を持ち上がる阿部。中央からのスルーパスにケネディが抜け出し、軽く当ててのシュートを狙うが、これは枠の右へと外れてしまう。

【得点】
29分、左から東京・石川がドリブルで突破を図るが、ダニルソンが体を当ててボールを奪う。そこから中盤へ下がったマギヌンへとボールが渡ると、ラインを上げていた東京ディフェンスの裏へふわりと浮かした縦パスを上げる。これにケネディが抜け出し、左足で相手キーパーの頭上を越す技ありのシュートを決め、名古屋が先制点を奪う。

欲しかった時間帯にアウェイでの貴重な先制ゴールを決めた名古屋。同点ゴールを狙い、攻め上がって来るFC東京に対し冷静に対応しながら、追加点を狙いたい。

32分、東京・右からのクロスがゴール前へ上がるが、東京・石川と競った阿部が倒され、名古屋ボールとなる。
33分、相手ゴール前でボールを受けたマギヌン。くるりとターンし、右エリア内へ上がる金崎の前へ絶妙なスルーパスを通す。これを金崎が右足で転がして狙うが、ボールは枠の左へと外れてしまう。
35分、ワンツーパスで中央突破を狙う東京。しかし、流れた浮き球は闘莉王が対応、頭で西村へと戻し、ボールをクリア。
37分、名古屋陣内での縦パスから東京・石川が名古屋ゴール前へ飛び出すが、西村が反応し、先にボールをキャッチ。
38分、ハーフライン付近での横パスを東京がカット。一気のカウンターで攻め上がるが、名古屋ゴール前へのスルーパスへ抜け出した東京・鈴木は、大きくオフサイドの判定となる。
39分、名古屋ゴール前で東京が縦への楔のパスからエリア侵入を狙うが、ここは楔を受ける選手へ闘莉王が強く寄せ、ボールをクリアする。
40分、東京ディフェンスラインから右へ大きなパス。これを東京・平山と闘莉王が競り、サイドライン付近でフリーキックを与える。しかし東京・石川が蹴ったゴール前へのボールは、中村が頭でクリア。
42分、名古屋ゴール前へのボールを東京・平山が頭で流すが、これには東京の選手が反応出来ず、中村がクリア。
43分、キーパー西村からのパスを前線のマギヌンが絶妙なトラップ。中央のブルザノビッチ、右の田中へと渡り、中央へのクロスにケネディが頭で飛び込むが、これはクロスバーを越えてしまう。惜しいシーンだった。
(ロスタイム表示2分)

ロスタイム1、東京ゴール前でボールを失った名古屋がカウンターを受けそうになるが、ボールを持つ東京・平山へ中村が体を寄せ、ファールで止める。
ロスタイム2、名古屋陣内右でボールを持ったブルザノビッチ。そのままドリブルで約50mを上がり、左のマギヌンへとスルーパスを狙うが、ボールが速く、サイドラインを割ってしまう。
そしてここで前半終了。

立ち上がりの優位な展開から先制ゴールを奪った名古屋。30分過ぎからは同点ゴール狙う東京のゴール前での攻めに苦しんだが、闘莉王、千代反田を中心としたディフェンスと西村のスーパーセーブで凌ぎ切った。
後半、さらに攻めて来るであろう東京に対しカウンターでの追加点を期待したい。

後半

後半、エンドを左へ変えFC東京ボールでキックオフ。
東京1人目交代:羽生→森重

1分、ディフェンスラインからのボールを金崎が競り合い、相手陣内右でフリーキックを得る。これを闘莉王が短く蹴り、金崎が右サイドからクロスを狙うが、相手ディフェンスに当たりコーナーキックとなる。
2分、名古屋右からのコーナーキック。マギヌンの蹴ったボールからゴール前の混戦でPKを得る。
3分、ブルザノビッチが蹴るPK。左隅を狙い強く蹴るが、相手キーパーに読まれ、ゴールを阻まれてしまう。
4分、相手陣内での接触プレーで倒れた金崎が、治療のため一旦ピッチを外れる。
6分、東京右からのカウンター。東京・石川がスピードに乗ったドリブルを仕掛けて来るが、阿部がファールで止める。さらにフリーキックから右サイドで繋ぎ、ゴール前へのアーリークロスを東京・平山に頭で合わせられるが、これはクロスバーを越える。
7分、ブルザノビッチ、マギヌンと繋ぎ、左の阿部へ。ゴール前のクロスにケネディがファーサイドで狙うが、相手ディフェンスにクリアされてしまう。
8分、名古屋、右からのコーナーキック。マギヌンの蹴ったボールに、ファーサイドへ飛び込んだ闘莉王が頭で合わせるが、これは枠の左へと外れる。
9分、右サイドを上がったマギヌン。左足へ持ち替えて、ゴール前へクロス。これに金崎が中央へ飛び込むが、相手ディフェンスにクリアされてしまう。
東京2人目交代:鈴木→重松

10分、東京、右からのクロスに対し、田中が目測を誤り一瞬ひやりとするが、すぐに体勢を立て直し、ボールを持つ東京・重松からボールを奪い返す。
12分、東京陣内約45mで相手のハンドからフリーキックを得る。これをゴール前右のマギヌンへ、闘莉王が浮かせたボールで狙うが、相手ディフェンスにクリアされてしまう。
13分、東京ゴール前右でボールを持ったマギヌン。中央へと持ち込み左足でシュートを打つが、これは相手キーパーにキャッチされてしまう。
14分、名古屋ゴール前への縦パスが東京・平山の足下へと収まるが、対応した千代反田が体を密着させ、ボールを奪う。

PKで得た絶好のチャンスを決められず、1-0のスコアが続く。波に乗らせると怖いFC東京が相手だけに、落ち着いた試合運びをしたい。

17分、フリーキックの跳ね返りから、右の田中へと展開。中央へのクロスは跳ね返されるが、これを中村がダイレクトボレーでシュート。しかし、クロスバーを大きく越えてしまう。
名古屋1人目交代:中村→小川

18分、自陣でボールを回す東京。名古屋の前線がしっかりとパスの出し手へのプレスをかけ、余裕を与えず、時間が流れる。
19分、右を上がった東京から名古屋ゴール前へクロス。中央の選手が誰も合わせられず、ひやりとするが、ファーサイドの田中がこのボールを頭でクリアする。
20分、ハーフライン付近でボールを奪ったダニルソンから前線の金崎へ。さらに右を上がる小川へとパスを狙うが、ボールが長くサイドラインを割ってしまう。

【失点】
22分、左中盤でボールを受けたマギヌン。ここからのアイコンタクトで小川が中央を上がるが、ここへのパスは通らずボールを奪われる。するとここから東京がカウンター。右サイドを上がった東京・石川から中央への折り返しを、東京・平山に右足で合わせられ、同点ゴールを決められる。

23分、東京3人目交代:中村→大竹
左を上がったブルザノビッチからゴール前中央へ。さらにファーサイドの金崎へと渡り左足でシュートを打つが、クロスバーを越えてしまう。
25分、右サイドの金崎から中央の小川へ。さらに左のマギヌンへと展開しゴール前へクロスを狙うが、相手ディフェンスに当たりボールは弾かれてしまう。
26分、相手ペナルティエリア手間でボールを奪ったブルザノビッチ。少しのドリブルからケネディへとパスを通すが、ここでケネディの足がもつれ、ボールを失ってしまう。
名古屋2人目交代:金崎→玉田

27分、東京陣内ハーフライン付近でブルザノビッチが倒され、フリーキックを得る。

【得点】
28分、阿部が蹴ったフリーキック。ゴール前ファーサイドから入って来た闘莉王へボールが渡るが、シュートは打てず。しかし、こぼれたボールがセットプレーのチャンスで上がっていた千代反田の足下へ。これを落ち着いて千代反田が蹴り込み、一旦追い付かれた嫌な時間帯に貴重な追加点を決める。

追い付かれながらも、再度相手をリードするゴールを決めた名古屋。試合は残り15分、守るか攻めるか、難しい状況が続く。

31分、西村からのロングボールをケネディが東京陣内で競り合うが、ここはファールを取られてしまう。
33分、東京・キムに左サイドを上がられるが、中央へのクロスは田中が足を出し、カットする。
34分、名古屋ゴール前約35mの位置で、小川が相手選手を引っかけフリーキックを与える。しかし素早いリスタートはダニルソンに当たり、名古屋ボールとなる。
36分、名古屋陣内でダニルソンが東京・大竹にフェイントで交わされるが、素早く対応した千代反田がスライディングでボールを奪う。
37分、玉田、ブルザノビッチ、玉田、ケネディと細かく繋ぎ、ブルザノビッチがエリア内へ侵入。しかし、相手ディフェンスに寄せられ、ボールを奪われる。
名古屋3人目交代:ブルザノビッチ→吉村

少し疲れの見え始めた中盤に、ストイコビッチ監督は守備の強い吉浦を投入。4-3-3のシステムを保ちながらチームとしての戦術を固める。
39分、自陣でのバックパスに東京の選手が詰め、ひやりとするが、西村がペナルティエリアを大きく飛び出し、ボールをクリア。
40分、ハーフライン付近で小川が相手を後ろから倒し、イエローカードを受けてしまう。
41分、相手陣内でのパスを吉村がカット。そこから左へと大きく開くマギヌンへとパスを送るが、相手選手と交錯、ボールを失う。
42分、東京・石川のポストプレーから、右サイドを上がった東京・椋原にクロスを上げられるが、闘莉王が頭でクリア。
43分、自陣ハーフライン付近で玉田が倒され、フリーキックを得る。
44分、東京陣内右、深い位置で吉村とマギヌンが相手選手に対しプレスをかけるが、後ろから引っかけ倒してしまい、相手ボールとなる。
(ロスタイム表示4分)

ロスタイム1、名古屋左高い位置でケネディが倒され、フリーキックを得る.これを阿部が左足でゴール前へ上げるが、ケネディが合わせる事ができず、ボールはクリアされてしまう。

【失点】
ロスタイム2、名古屋ゴール前でボールを繋ぐ東京。左からのワンツーでエリア内抜け出した東京・重松にゴールを決められ、この時間になって同点とされてしまう。
ロスタイム4、東京・平山にペナルティエリア内へドリブルで上がられるが、闘莉王が対応、ボールをクリア。

後半ロスタイム、まさかの失点で目前に迫った勝利を逃してしまった名古屋。
失った勝ち点2は残念だが、2010年のヤマザキナビスコカップ開幕戦、アウェイでの難しい開幕戦を引き分けで終えた。


試合終了後記者会見

100331_sto.jpgQ.ロスタイムに失点をされたことについては?

FC東京さんにとっては素晴らしいことだと思いますね。最後にあのような形で失点し、もちろんフラストレーションはたまっています。でもやはりそれも一つの人生であり、サッカーのゲームの中で起こった事です。4分というロスタイム表示が出た時、私も"まだゲームは終わっていない"と感じていました。去年はナビスコカップでFC東京と対戦して5対1の結果となり、それをレッスンとして色々な事を学びました。今日は本当に勝てるようなゲーム運びをしたと思いますが、結果が付いてきませんでした。私としては、我々の選手達がしっかりと戦術を守ってくれてポジショニングもしっかりとやってくれた、やることをしっかりとやってくれた事を誇りに思っています。

Q.千代反田選手とダニルソン選手を先発起用されましたが、彼等のパフォーマンスは?

二人のプレーに関してはとても満足しています。今日はこの二人を先発起用しましたが、千代反田は守備をしっかりとやっていたと思います。タイミングやスペースを見つけスコアもでき、とても素晴らしいと思います。ダニルソンも最初から最後まで、プレーは素晴らしかったと思います。