試合前
春の陽気に誘われるかのように、続々とスタンドを埋めるサポーターの前に、楢崎と高木のGK2人が登場。ようやく新しいシーズンが始まる実感を得たかように、スタンドが熱気をはらみ、賑やかさを増す。
新シーズン開幕を1週間後に控え、今日は試合形式で言えば最後のウォーミングアップと言える。悲願のリーグ制覇を果たすために好スタートを切りたい、就任3年目を迎えたストイコビッチ監督。大型補強で獲得した選手達を含め、今季を戦う全員が優勝目指して、正に一丸となって戦ってくれることを強く願って止まないはず。
10分程遅れて、フィールドのメンバーが登場、サポーターの期待に満ちた声援が瑞穂陸上のスタンドを満たす。そして、春の日差しを一身に浴びながらアップをスタートさせた。
ケネディを代表戦で欠く以外、ほぼベストな布陣で臨む、今日のFC岐阜とのプレシーズンマッチ。しかし、選手達はこの試合の大切さをしっかりと心得ているようで、誰も気持ちの緩んだ表情を見せてはいない。長い1年を戦うに値するプレーをしっかりとここで披露してやろうという気持ちで一杯のはずだ。
さあ、間もなくキックオフだ!
前半
まるでシーズン中を思わせる程の多くのサポーターで埋まった瑞穂のピッチへ、両チームの選手達が登場。名古屋のサポーターにとってはまさに"戻って"来た瞬間だ。そして、暖かい拍手がシーズン開幕を待ちわびているサポーターから送られる。
今日の名古屋の先発は、GKは我らが守護神・楢崎、DFは、右から田中・闘莉王・増川・阿部の4人。中盤は、吉村を真ん中下がり目の位置に、その右にブルザノビッチ、左にマギヌン。FWは、中央に巻、その右を金崎、左に玉田が入る、4-3-3の布陣からスタートだ。
試合は、右エンドの岐阜のキックオフからスタート。
2分、岐阜陣内右中程でのFKのチャンス。玉田の左足のボールがゴール前でこぼれるが、DFに大きくクリアされてしまう。
4分、右をブルザノビッチのボールに抜け出した金崎から速いクロスがゴール前に入ると、中央を巻が飛び込む。しかし、伸ばした足の僅かに先を抜けてしまった。
7分、中央でボールを受けたマギヌンが、左に一気に上がってくる阿部の前へと展開したボールは、追い付く前にタッチを割ってしまった。
9分、中央へと短いパスに入り込んできた岐阜・佐藤がシュートを狙ってくるが、ここはDFがクリア、右からのCKに。
10分、岐阜・押谷のボールがこぼれたところを岐阜・西川が合わせてくるが、ボールはクロスバーを大きく越える。
11分、左からのCKのチャンス。ブルザノビッチのボールに増川が頭で合わせるが、DFへのファウルを取られてしまった。
12分、右を縦に突破を狙った金崎だったが、DFの足にボールを失ってしまう。
15分、中央へと抜け出した押谷へパスが通るが、ここはオフサイド。
16分、中央で玉田の落としたボールを拾おうとしたマギヌンが倒され、ゴール正面での好位置でFKのチャンスを得る。
17分、これをブルザノビッチが直接狙って蹴っていったが、ボールが落ちきらず、クロスバーを大きく越えてしまう。
18分、左の金崎へとブルザノビッチからのパスが通ると、これを早めに中央へと走り込む巻に放り込む。しかし、ボールはその頭上を抜けてしまった。
20分、田中が持ち込んだボールを短く中へと入れる。これが相手に当たってこぼれたところを拾ったブルザノビッチが、上がっていた闘莉王へと託すと、右足でシュートに。しかし、枠を捕らえたボールだったが、岐阜GKの好セーブに阻まれてしまった。
24分、岐阜陣内中程左タッチ際でのFKのチャンス。ブルザノビッチのボールに巻が頭から飛び込むが、岐阜GKの両手がボールを奪い取ってしまった。
26分、右に抜け出そうとした金崎へと田中がパスを送ると、これを大きく中へと入れる。しかし、上がっていた闘莉王の頭に当たったボールは枠へは飛ばず。
28分、右から巧みなドリブルを見せて、切れ込んだ金崎。しかし、左足からのシュートはDFの正面を衝いてしまった。
【得点】
32分、左から俊足を飛ばして抜け出した玉田。エリア内へと入り込んだところで振り抜いた左足シュートが岐阜のゴールネットを揺らし、待望の先制点が名古屋に決まる。
33分、右から速めのクロスが入ってくると、これに押谷が詰めてくるが、ここは楢崎が落ち着いてボールを処理。
34分、吉村からの縦パスを受けた巻。DFを背負いながらも右足で反転してシュートを狙うが、これは惜しくもクロスバーの僅か上。
35分、自陣中程やや左寄りの位置での岐阜のFK。これを押谷が壁の後ろへと柔らかく蹴り入れてくるが、先に楢崎がボールを追い付く。
38分、左からのCKのチャンス。ブルザノビッチのボールがこぼれたところを巻が狙うが、これはクリアされてしまった。
39分、左からのCKのチャンス。しかし、今度はゴール前での混戦でのファウルを取られてしまう。
41分、左をマギヌンのボールに抜け出した阿部からのクロス。これをニアで合わせた巻のヘディングシュートが枠を捉えるが、これはファウルを取られノーゴールに。
44分、自陣で粘りを見せた岐阜。最後中央へと出たボールを岐阜・菅がシュートに来たが、これは力が無く、難なく楢崎が正面でボールを押さえる。
45分、右に上がった金崎に長いパスが通ると、これをゴール前へと折り返す。中央に飛び込んだブルザノビッチがダイレクトでシュートを放つが、これはGKの正面を衝いてしまい、惜しくも追加点を挙げることは出来なかった。
そして、ここで前半が終了。
名古屋は玉田のゴールをしっかりと守って試合を折り返す。
後半
エンド入れ替わり、後半は右から左へと攻め上がる名古屋のボールで試合再開。
名古屋1人目メンバー交代:吉村→ダニルソン
1分、左をこぼれ球に飛び込んできた岐阜・山内がシュートに来るが、ここは楢崎が正面で弾き飛ばす。
2分、押谷がDFの裏へと持ち出し、楢崎と1対1に。しかし、楢崎をかわしたところで、右から狙ったシュートは右ポスト外のサイドネットを揺らした。
4分、右から金崎がダニルソンからのロングパスを持ち込むと、巻とのワンツーを見せてシュートを狙いに行く。しかし、エリア内でボールが収まらず、DFにクリアされてしまった。
6分、左からの速いパスに反応した岐阜・西川。左足ボレーが枠に飛ぶが、楢崎がポストの右へと弾き出す好セーブを見せた。
7分、右の田中からのクロスを中央で巻が競りに入るが、DFの頭がゴールラインの外へ弾き出してしまう。
9分。右からのCKのチャンス。短く繋いでチャンスを狙うが、ここは相手の守備に阻まれてしまった。
11分、右から金崎がマギヌンとのワンツーで切れ込むが、マークを振り切れずボールを失ってしまう。
13分、マギヌンとのパス交換で玉田が左を抜け出すと、深い位置からのクロス。右から走り込んだ金崎がヘディングシュートを狙うが、これはタイミングが合わず、触ることが出来なかった。
14分、名古屋2人目メンバー交代:阿部→三都主
17分、自陣深くゴールやや左よりの位置での岐阜のFK。押谷が直接狙って蹴ってくるが、ここはゴール右へと外れる。
18分、名古屋3・4人目メンバー交代:ブルザノビッチ・玉田→中村・小川
20分、左に抜け出す小川に三都主からのパスが通ると、これを深い位置でマイナスに短く落とす。ここへ詰めた中村の右足でのコントロールしたシュートは、クロスバーの僅かに上へ。
22分、小川のパスを受けてマギヌンがクロスを入れようとするが、これはゴールラインを割ってしまった。
名古屋5・6人目メンバー交代:増川・田中→千代反田・竹内
23分、岐阜1人目メンバー交代:富成→野本
右に抜け出した金崎のボールを中に詰めたマギヌン。ワンタッチで押し込もうとしたが、これは相手選手の正面を衝いてしまった。
25分、岐阜陣内右中程でのFKのチャンス。三都主のボールに闘莉王が飛び込むが、競り合ったDFにボールをカットされてしまった。
26分、闘莉王からのロングボールに、中央を小川が抜け出すが、これはオフサイドに。
28分、岐阜2・3人目メンバー交代:秋田・山内→田中・
30分、右を長い距離を金崎が持ち上がるが、深い位置で体を入れてきたDFにボールを奪われてしまう。
32分、左深くでマギヌンのパスを貰った小川。DFをかわそうと粘るものの、岐阜のDFも執拗にこれに対応、フォローに入ったマギヌンが持ち出そうとしたボールをカットされ、チャンスに繋ぐことは出来なかった。
33分、左をカウンターで抜け出してきた岐阜・嶋田だったが、深い位置から狙った左足シュートはポストの左へ。
35分、マギヌンのパスに左を抜けた三都主のクロスボールがゴール前へと入る。これを巻がDFを押さえ込みながらヘディングシュートを放つが、ポストの僅かに右。
36分、右に抜けだした金崎からのクロス。これを中央で待ち構えていたマギヌンがヘディングシュートを放つが、GKの反応に捕らえられてしまった。
37分、左からのCKのチャンス。三都主のボールを、中央になだれ込んだマギヌンが頭で押し込もうとしたが、ここもGKの正面を衝いてしまい、追加点を挙げられず。
38分、岐阜4・5人目メンバー交代:野田・佐藤→村尾・
39分、左を抜け出したマギヌンからのパスを走り込んだ小川がシュートを放つが、GKの正面を衝いてしまう。
40分、右にフリーで走り込んできた岐阜・染谷へとパスを繋がれるが、ここは千代反田が落ち着いた対応を見せ、ボールを奪い取る。
42分、中村からの裏へのパスに、右から金崎が入り込む。しかし、ここは体勢を崩してしまい、シュートを放つことは出来なかった。
43分、マギヌンのパスに2列目から中村が飛び出す。しかし、ここは先に詰めたDFがタッチの外へとボールをクリアしてしまった。
45分、左で相手ボールを奪ったダニルソンが縦に送ると、これを巻が受けに走る。しかし、コースに入ったDFにカットされてしまった。(ロスタイム表示:3分)
ロスタイム1、左を持ち上がっていったマギヌンだったが、中の上がりを待つ間にDFに寄せられ、クロスを上げるタイミングの時にはボールがゴールラインを割ってしまった。
【失点】
ロスタイム3、中央でパスを受けた西川に右足からのシュートを決められ、最後の最後のところで、岐阜に同点に追い付かれてしまう。
そして、圧倒的に優位に岐阜を攻め立てながらも、名古屋は追加点を挙げることは出来ず、岐阜とのプレシーズンマッチは1-1のドローで終了を迎えた。
試合終了後記者会見
今日のトレーニングゲームは、良いテストになったと思います。最後に失点し1-1という結果になってしまいましたが、我々も多くのチャンスを作っていました。あとはゴール前、得点の場面で集中して決めて欲しかったという思いはあります。それでもチームにとっては、良いトレーニングになったと思います。
開幕前最後の試合でしたが、課題としていた中で良かった点、悪かった点をお聞かせください。
前半は我々がゲームを支配していました。しっかりとしたサイドチェンジもありましたし、質の高い動きも見せられていたと思います。今日のトレーニングマッチは、私に良い情報を提供してくれたと思っています。
ただできれば、もう少しシンプルにプレーできれば良かったなと思っています。
ダニルソン選手がまだ、チームに完全にはフィットしていない印象を受けましたが?
今日は前半と後半でメンバーを入れ替えましたが、私の考えの中で、ダニルソンには後半からチャンスを与えました。彼も少しずつ良くなっていると思います。もちろんチームが変われば全てが変わるわけですから、ある程度の時間それを待つという事も必要だと考えていますが、この後の事を考えれば問題はないと思います。
闘莉王選手、金崎選手に関してはしっかりとフィットしている印象を受けましたが?
金崎は今日、しっかりと敵陣に侵入していました。攻撃的な面で良いものを持っている選手ですし、今日は攻撃の良い感覚を見せてくれたと思います。闘莉王については、今まで通りのスタンダードな闘莉王と言う選手を見せてくれました。しっかりと良いプレーをしていましたし、満足しています。
しかしあくまでも今日はフレンドリーマッチであり、Jリーグが始まればまた違った試合になると思っています。
闘莉王選手の攻め上がりも目立ちましたが、その点でチームのバランスについてはどうお考えでしょうか?
闘莉王は今日、何度か敵陣まで侵入し良い動きをしていました。いつ動くのか、なぜ動くのかという事を彼はしっかりと理解してプレーしていたと思います。そこへ質の高いクロスが届かなかったため、得点は生まれませんでしたが、彼の攻撃参加はチームにとって重要だと思いますし、攻め上がりの後もすぐに戻る点においては、ディフェンダーとしての仕事をしてくれたと思います。
そして今日は、玉田が素晴らしかったと思います。強いメンタリティを見せてくれましたし、満足しています。テクニック面、そして動きも良かったですし、あの様な形で得点を決められた事は良かったと思います。
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